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現代パラレル 「十五夜」
ここは平安時代から続く、陰陽師の家、安倍家。今日は十五夜、つまりお月見だ。
「紅蓮、これってどこ?」
「それはあっちだ。」
「騰蛇、これはどこだ。」
「それはこっちだ。」
などというやりとりが、さっきから十回ほど繰り返されていた。
ちなみに、昌浩と玄武と太陰がいろいろ並べていて、騰蛇と勾陣は3人ができないことをやっていた。
ピーンポーン。
インターホンが鳴る。近くにいた昌浩がそれをとる。
「はい。・・・はい、入って。」
「彰子か。」
「うん。」
「騰蛇。」
「なんだ、勾。」
「すすきはどうした。」
「今、六合が買いにいっている。」
「そうか。」
「おじゃまします。」
彰子が、タッパいっぱいのお団子を紅蓮と勾陣に差し出す。
「はい、お団子。張り切って作りすぎたかしら。」
「いや、人数が多いからこれくらいがちょうどいいだろう。ご苦労さん。」
「家ではこんなことしないから毎年楽しみなの。」
勾陣が団子を受け取り、器に並べる。それを玄武が所定の位置に置く。
そうこうしている間に、六合が帰ってきた。
「六合、ありがと。」
「いや。」
昌浩がすすきを受け取り、所定の位置に置いた。準備完了だ。
みんな思い思いの位置で月を見る。太陰は月を見ず、団子にかぶりついている。玄武はいつもの通り、横で太陰のお守りだ。
「昌浩、月がすごくきれい。」
「そうだね。最近、学校ではどう?」
「変わったこともないし、普段と同じよ。昌浩は?」
「同じ。最近は妖も出ないし。」
こうして、雑談が続く。
昌浩が、月を見つめて言った。
「この先も、ずっと一緒にお月見できるといいね。」
「ええ。」
月は、変わらない。
人は、変わる。
でも、いつになっても変わらないものが、そこにある。
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終わりです!
幸菜さん、こんなものでもお気に召されればお持ち帰りください!「紅葉」の方もどうぞ。
幸菜さん以外はお持ち帰り禁止です!
幸菜さん、これからもよろしくお願いします!!
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